わたしは人格を持つ個人ではなかった
毒母は、私のことを「自分の外付け便利装置」として扱ってました。
人間ですらなかったのです。
ただの、部品です。
部品は生き物じゃありません。
当然、人格もありません。
私が曲がりなりにも人格らしきものを持っているのは、全て、書籍類から得たものです。
周囲の人間との関係から築き上げたものではありません。
故に、本の虫となり、乱読し、パーツをかき集めて自分を作りました。
毒母は、私のために月に1万円使うのも嫌がりました。
妹たち、弟には、週に1万以上かけても嬉しそうで楽しそうでした。
誇らしげですら、ありました。
「アンタはお姉ちゃんなんだから」
「下の子たちのことを考えて」
全て、これで片付けられました。
私の希望はことごとく却下しても、弟妹たちの希望はほぼ全て叶えていました。
そして、言うのです。
「お母さんはね、子供たちみんな、平等に育てたから」
「お金の苦労なんか、させたことないから」
はーい、間違ってまーす。
私は「お金がないから国立理系なんて許さない。下宿なんてもってのほか。家から通える大学しか認めない。浪人? そんなお金ない」と言われました。
妹は音大に入るために、1万5千円のレッスンを毎週受けてました。
そして音大に行き、ヨーロッパに留学し、大学院にも行きました。
数十万、時には100万を超える楽器も、買い与えていました。
もうひとりの妹は、短大を出たあとに「やっぱり4年制の資格が欲しい」と言い出し、2年で済むはずのカリキュラムに4年かけました。
就職してからの一人暮らしの家賃も、親が出してました。
私は毎月、家に金を入れさせられましたがね!
弟は、浪人して、下宿して大学へ行きました。
もちろん、全ての費用は、親が出しました。
ちなみに大学生時代、家から通学していた妹たちの定期代は、親が出してました。
私は、自分で出してました。
「なんで私の定期代だけ、自分で払うの?」と聞いたら。
「アンタの大学は家から近いでしょ」と答えが返ってきました。
妹の通う短大は、もっとずっと家から近かったです。
どこが平等なの?
私の希望は、ほとんど全て、却下され続けたよ?
なんで、下の子供たちの希望は全て叶っているの?
大学を卒業したら、家にお金を入れるのは当然だって言ってたよね?
他の3人は、1円も入れてないよ。入れてたのは、私だけだよ。
知ってるよ。
弟妹の学費や生活費が足りなくなった時、私が家に入れてたお金を使ってたこと。
そりゃ、当然だよね。
中学生の頃から、私のお金は他の家族のためのお金だったんだから。
いや、違ったね。
通帳を親が管理してた、小学生の頃からだったね。
「お金の苦労させてない」とか厚顔無恥にもほどがある。
馬鹿が! 脳みそウジ湧いてんだろ!
こんなエピソードもある。
妹のひとりが、大学生の時にホステスのバイトを始めた。
話を聞いてみると、タチのいい、上品な店だった。
でも、毒母は、取り乱した。
「水商売なんてとんでもない! どうしたらいいの。どうしたら辞めさせられる?」
その口で、私に向かって言いました。
「アンタがするのはいいのよ。好きにしたらいい。やりたかったらやりなさい」
そしてまた言うのです。
「ねぇ。どうしたらいいと思う? 早く辞めさせないと」
これらのやり取りのことは、当然ながら、毒は覚えていません。
ちなみに実際は、もっと酷いことを言われています……
「アンタなら男転がすなり騙すなり、どうとでも出来るでしょ」的な……
私、性犯罪被害者なんですけどね……
しかもその当時、ストーカーとギリギリの攻防を繰り広げていて、それもちゃんと報告してたんですけどね……
ストーカーが部活の先輩で、マジでヤバイところまで来てて、部活のメンバーも青ざめながら見るだけで手出しできないぐらいヤベェ状態だったんすよ……
「え? お母さん、そんな事言った? ウソぉ〜(笑)」
私は部品ですから、独り言と区別がつかないのでしょう。
毒は幸せだな!
まぁ、毒父の実家の離れに住んでいた頃に色々ありましたので、弟妹たちにも結構大きなトラウマがあります。
末弟に至っては、その頃の記憶はほぼ全てありません。
妹たちも、つい数年前に、ようやく心の整理が付いたばかりらしいです。
そういう情報を得ましたので「ようやく私の番が来た」と。
毒に過去に何があったかをぶちまけました。
というか、ぶちまけようとしている途中で、毒が拒絶反応示して逆ギレしました。
さすがにそれは親としてどうよ。下の3人だけ心の整理が付けばいいのかよ! と。
私も怒りに火が付きまして。
3日ほど、親に説教しました。
「頭が痛いからもうやめて!」
「じゃ、続きは明日な」
そんな感じで。
もう、こりゃダメだと。
何を言っても無駄だと。
肝心の酷い言動は、全て美化変換してるか忘れてるし。
で、夜逃げしようと準備してたら。
「家を出るなら、ちゃんと相談しなさい」
ホラーだよ! リアルサイコホラーですよ!!
家の中だけでもこれなのにさ。
外に出るとイジメの集中砲火だぜ?
なんで希死念慮が欠片もないんだ、自分よ。
全包囲、敵じゃねーか。
よく耐えられたな?
はい。
人間じゃなかったからです。
物ですから。物品は死のうとか生きようとか思いませんから。
ただ、そこにあるだけです。
で、人間になりかけたところで不意打ち喰らって、目出度くメンヘラに。
自分でもびっくりしたよ!
人間って、こんなに脆いのかって!
人間じゃなかった頃なら、余裕で耐えられたのにって!
オートマトンだったからね。
大抵のことには対処できたし、耐えられた。
生身は、脆いね。
それが、人間なんだね。
もっと違うことで、人間であることを実感したかったよ……
さて。
紐付き援助付き一人暮らしの条件。
これから毒共に顔を見せに行ってきます。
帰ってきてからもなんか書くかも。