精神疾患は臓器の病です。そして愚痴。
精神疾患。
とても誤解の多い病気。
甘えてるだけだとか気合と根性で治せるとか、果ては食べ物の問題だとか。
患ってる人間からすれば、意味不明な主張と攻撃をする自称健常者諸君が多いように感じます。
どこかの国で、精神疾患に薬物治療を中止したと聞けば「ほら見ろやっぱり甘えなんだ。根性で治るんだよ。そもそも病気じゃないんだぜ、アレ」とかね。
ちなみにこの薬物治療中止、本当に効果があるなら全世界が真似をします。
莫大な医療費が浮きます。真似をしないはずがありません。
しかし、真似をする国はほとんどありません。
何故か。
精神疾患の患者は働くことが難しくなり、税金などを収められなくなったりします。
そして生活が立ち行かなくなり、福祉、保護を受けて生活することになったりもします。
精神疾患の患者は治療を受けず、国庫の金も使わずに、早く死ね。
薬物治療を中止するというのは、こういう「政策」であり、治療方針ではないのです。
そもそもが精神疾患とは、脳が正常に働かなくなる病です。肝機能障害とか腎不全とかと同じです。
脳も身体臓器のひとつに過ぎませんので、精神疾患に薬物治療を中止して治るのなら、肝機能障害や腎不全も薬物治療が不要なはずです。薬を飲まなくても気合と根性で治らないとおかしいですよね?
高血圧症も糖尿病も膠原病も、その他、あらゆる病気が気合と根性で、薬無しで治らないとおかしいのです。
これは「身体の病気」「心の病気」という、受け取り方次第でどうとでもなる分け方から来る誤解、考え方の違いなのでしょう。
現代の細分化志向が産んだ弊害と言えます。病気は病気なんですから、わけなくていいんですよ。いい迷惑です。
或いは「臓器の病気である」と認めて、高血圧症や糖尿病のように、いつでも誰でもなりうる、ありふれた病であるという事実を信じたくないのかもしれませんね。
「精神疾患は臓器の病である」と繰り返しておりますが、機能が障害を起こすだけでなく、脳の形状そのものが変化することもあります。
統合失調症と双極性障害II型では脳の器質変化が確認されています。
また、アダルトチルドレンやPTSD患者、虐待被害者などでは、海馬領域の萎縮や減少消失、前頭葉の萎縮なども確認されています。
心臓の形がおかしくなったとしたら、どう思いますか?
去年に比べて肝臓の大きさが半分になりましたね、と言われたらどうしますか?
おや、腎臓がなくなりかけてますよ、と言われたら?
こういったことが脳に起こる、それが精神疾患なのです。
気合や根性で治るはずがないのです。
虐待被害、性的虐待被害、性犯罪被害、いじめ被害、機能不全家族。
殺されかけたこともあれば、病気で死にかけたこともあります。
家族や家族以外の身近な誰か、そういった人たちから適切な援助を得られていれば、乗り越えて糧とすることもできたでしょう。
味方がいない。てゆーか、敵と邪魔が多すぎる。
そんな中、ひたすら自分で自分を癒やしつつ、これでも頑張ったんですよ。睡眠障害と乖離性障害を患いながらですけど。患っていることにも気づいていませんでしたがね。
若い頃はパワーだけで押し切れていた部分が非常に大きかったです。その勢いで、猛然と自己治癒を施していました。
そして、自力で乗り越えられそうなところまでいきました。頑張りました。
母親が、ある日突然、全力でへし折りに来ました。
20年かけて積み上げたものが灰燼に帰しました。
人生の全盛期に向かって積み上げた20年。あの頃はパワーが漲っていました。
え? これからは衰える方向なのに、同じことしないと乗り越えられないの? 新たなダメージもかなり喰らってるから、経験上、全盛期でも10年追加だよ?
無 理 で す
時間をかけて諦め、受け入れる方向へシフト。人生余生モードに突入。
このあたり、生き延びるための意地汚さがよく出ていますね。
非常に症状が重かった時に、色んな方々が追い打ちをたくさんかけてくれました。
「心配してる」人間がする所業じゃねーぞ! 鬼だよ! 鬼畜だよ!
医療従事者まで追い打ちの上に侮辱の限りを尽くしてくれやがったことに関しては、怒りと憎しみしか感じません。
助けを求めて伸ばした手を、掴んでもらえなかったことは罪なのでしょうか。
助けを求め続けて得られなくて、諦めたことが罪なのでしょうか。
得られないものを求め続けるには、莫大なエネルギーを必要とする。
今まで求め続けて得られなかったのだから、もう求めはしない。
ただ、生き延びるためのエネルギーとしたいだけだ。